今回は、投資本の書評ということで「【教養としての投資】米国株初心者にもおすすめの本【2020】」について、書いていこうと思います。
著者はNVIC(農林中金バリューインベストメンツ)の奥野さんです。NVICというと、積立式のアクティブファンドである「おおぶね」を運用していますね。
農中は普通に生活していると関わる機会が殆どありませんが、日本有数の運用額を誇る機関投資家です。
私は手数料が高いこともあってアクティブファンドは買っていないのですが、「おおぶね」は例外です。バリュー株の選定について参考になるし、月次レポートの内容が充実しているので勉強代を兼ねて買っています。
表紙の帯がおおぶねのマーケティングを担当している刀の森岡さんということで、この本もおおぶねのマーケかと予想されますw が、それを差し引いても読む価値がある良本だと思いますね。
Kindleで色んな箇所にマーカーを付けたのですが、その中で特に使えるなと思った点を幾つかご紹介します。
労働者2.0を目指せ
著者は、働き方を3つに分類し、その内「労働者2.0 を目指せ」と説いています。3つの分類とは以下です。
資本家というのは、会社を所有しているオーナー経営者や自己資本で投資している投資家で、ここを目指したいものですが、これに一気にいこうとするとなかなか大変です。
私は以前起業した経験がありますが、他人を働かせる以前に事業の骨格自体が作れず、結局雇われの経営者として仕切り直ししたことがあります。
その点、「言われたことを単にこなしている」労働者1.0から、「自分の頭で考え課題を見つけ、それを解決することでバリューを出していく」労働者2.0へ自らを変えるのは、多くのサラリーマンにとって無理のないステップだと思うのです。
私はどこかのタイミングで、再び起業、または資本家へ移行しようと思っていますが、この3つのカテゴライズは上手いなと思いましたし、自分の仕事を俯瞰的に見て、時々意識したいと思います。
強靭な構造を持つ会社を選ぶ
「おおぶね」のポートフォリオを見ると分かりますが、堀を持つ会社に特化して投資しています。マーケットの状況に左右されず、長期保有できる銘柄ですね。
それを選ぶ上で、次の3つの要素に支えられた強靭な構造を持つ会社へ投資しているようです。その3つとは、
です。
正直、この3つのポイント、そしておおぶねの投資銘柄を使った具体例だけで、私はこの本を買った価値があったと思っていますw
短中期保有用のグロース銘柄は別ですが、長期保有目的の銘柄選定には、非常に役立つ考えだと思いますね。私も銘柄選定や分析の際、この点を自分の頭で考えて納得した上で投資するようにしています。
まとめ
今回は、「【教養としての投資】米国株初心者にもおすすめの本【2020】」について、簡単ではありますが本を読んだ感想を書いてみました。
これから上場株投資を考えている方や、既に投資しているが更に高みを目指していきたい方、そして「おおぶね」で積立投資しようか悩んでいる方wには、ぴったりの本だと思います!
「教養としての投資」の書評まとめ
- 著者は、アクティブファンドをの「おおぶね」を運用する農林中金バリューインベストメンツCIOの奥野さん。
- 投資スタイルはバフェット流で、堀があり長期的に営業利益を伸ばしていける会社に、長期(永久?)投資。
- 銘柄選定の際、強靭な構造を持つ会社の3要素「高い付加価値」「高い参入障壁」「長期潮流」の考え方は非常に役に立つ。おおぶね投資銘柄を引用した具体例も有り。
- 投資はもちろん、ビジネスマンとして成長していくためのマインドセットも参考に。例えば、「労働者2.0を目指せ」「自分のレンズを磨け(他人のいけんはゼロベースで考えるときには邪魔に)」など。
- 言い切りの形で鋭く意見しており、歯切れが良くて読んでいて気持ち良い。
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