Dunkin’ Brands株【DNKN】の銘柄分析。ドーナツとアイスクリームのフランチャイズ100%運営会社

今回は、Dunkin’ Brands Group 【DNKN】について見ていきたいと思います。

日本でも、昔のダンキンドーナツや31アイスクリームをご存知の方もいると思いますが、その親元会社ですね。

Dunkin’ Brands【DNKN】の事業

沿革

【DNKN】の歴史は、1940年代まで遡ります。

Dunkin’ DonutstとBuskin-Robbinsはそれぞれ別で設立された後、Allied Domceqという今は無き英国の醸造やQSR会社に買収されます。

その後、最終的にバインキャピタルやカーライル等の巨大PEに買収された後、2011年に上して今に至るのですね。

ちなみに、日本事業は、1970年にセゾングループに組み込まれて展開。その後、経営破綻してセゾングループ傘下にあった吉野家と合併したものの、ミスドとの競争に敗れてドーナツ事業から撤退しています。

正直、吉野家がドーナツを上手く売ってるイメージはできませんねw  なんやかんや体育会系の会社との理解です。

一方のBuskin-Robbinsは、1974年に不二家と合弁を作り、2004年にIPO。現在も「2268」として上場しています。

ビジネスモデル

【DNKN】のビジネスモデルで最も特徴的なことは、全ての店舗がフランチャイズ店なことでしょう。

【DNKN】は現在、直営店を運営せず、以下に注力しています。いずれもフランチャイズ事業を運営していく上で重要な点です。

  • メニュー開発
  • マーケティング
  • フランチャイズ店の指導・サポート
  • フランチャイズ店の拡大

下記の売上構成グラフにありますが、フランチャイズ店から以下の収益を徴収することで、事業を回しています。

フランチャイズ店からの収益

  • ロイヤルティ・フランチャイズフィー
  • 広告宣伝フィー
  • 家賃
  • 米国外でのアイスクリーム販売
  • 小売におけるブランドのライセンスフィー等

Dunkin’ Brands【DNKN】の株価推移

IPO後の2011年からコロナショック前のピークまで、株価は3倍超に上昇しています。

コロナショックで最大半分以下に暴落した株価ですが、その後じわじわと上がり、直近ではピークから20%弱低い水準まで戻していますね。

コロナによる外出規制の影響をモロに受ける業態なので、主戦場のアメリカで第二波以降があるかが、株価に大きな影響を与えそうです。

Dunkin’ Brands【DNKN】の売上と利益

売上と利益推移

売上は2016-2019にかけて、僅かながら増加傾向です。

2015年の売上が極端に少ないのは、広告フィーが含まれていないからです。別会社で徴収していたのでしょうかね。

営業利益は増加傾向、当期利益は2017年に大幅増加したので2018年は落ちていますが、全体としては増加傾向です。

ちなみに、2017年に当期利益が大幅増加したのは、トランプが法人税をカットする変革を行ったからです。

余談になりますが、仮に今年11月の大統領選で、トランプが破れてバイデンが勝つと、法人税を再び上げるという予想が出ています。仮にバイデンが勝つ場合、株式市場にも影響が出そうですね。

利益率の推移

上述した2015年の売上が低いことと、2017年の法人税カットによる当期利益増加といった特別要因を除くと、営業・当期利益率はいずれも、微増傾向と言えそうです。

売上構成の推移

売上構成を見ると、フランチャイズの割合が高いのは予想通りとして、広告の割合が高いのですね。

が、上で見た広告費が売上に入っていない2015年の利益を見ても分かる通り、ほとんど利益は出ていないでしょう。

というのも、私が知る限り、フランチャイズにおける広告フィーの徴収は、本部で一括してマーケするために必要分を吸い上げているからです。利益を出すためではないのですね。

そして、店舗の土地や建物のフランチャイジーに対する賃貸、米国外におけるアイスクリームのフランチャイジーに対する販売・供給が続きます。

額は小さいですが、2016年までは直営店を運営していたことが分かります。そして、2016年に直営店は全て売却し、今のフランチャイズオンリーの業態になっています。

今後の成長のためには、フランチャイズがメイン、賃貸がサブとしてドライバーになる必要があるでしょう。

セグメント別売上の推移

※広告フィーは含まない

次に、セグメント別売上を見ると、Dunkinの米国事業が大半を占めていることが分かります。これが全体の売上増加に効いていますね。

続いて大きいのが、Baskinの米国外です。が、Dunkin米国事業とは対照的に、売上は減少しています。

日本ではミスドに負けて撤退したDunkinの米国外、そしてBaskinの米国事業は、全体から見ると軽微な規模と言えます。

Dunkin’ Brands【DNKN】の配当と配当利回り

一株当たり配当額と配当利回り

配当が始まった2013年から2019年まで、一株当たり配当額は右肩上がりで、ほぼ2倍に増えています8年連続で増配は評価できます。

一方、利回りは2015年まで増えてからは減少傾向ですね。直近では2.4%程度です。

発行済株式総数

一株当たり配当額が増えているのは、大胆ではないものの着実に自社株買いを行ってきたことが大きいです。

Dunkin’ Brands【DNKN】のキャッシュフロー

キャッシュフローについては、2016年以降は、良く言えば安定的に、悪く言えば大きな成長なく推移しています。

直営店を運営していないため、投資キャッシュフローも殆どないですね。

Dunkin’ Brands【DNKN】のEPSとBPS

EPSは2017年に法人税カットで大きく伸びていますが、この一時要因を除くと右肩上がりで伸びていますね。

BPSは常にマイナスで、2018年に一気にマイナス幅が増えたのは、法人税カットと関係がありそうです。

マイナスなのは、他企業にもみられるように自社株買いが理由かと推測しましたが、それは違います。

【DNKN】はIPO時点で既に純資産がマイナスです。その幅が大きいため、IPO後に利益を出しても、純資産のマイナスが継続しているという認識です。

ちなみに、ネットデットをEBITDAで割るとおよそ6xです。高過ぎるわけではないですが、結構レバレッジがかかっている状態ですね。

今後コロナで業績が悪化する一方、借入が増えると、更にレバがかるので、要留意でしょう。

Dunkin’ Brands【DNKN】のまとめ

今回は、Dunkin’ Donutsや日本では31アイスクリームのBuskin’ Robbinsを運営するDunkin’ Brands Group【DNKN】を見てきました。

規模ではなく利益率を重視した100%フランチャイズ化は、個人的に好きなのですが、今後の成長についてはイマイチ期待できない気がしますね。

【DNKN】のまとめ

  • Dunkin’ BrandsはダンキンドーナツやBuskin’ Robbinsを傘下に抱える。
  • 1940年代に別々に創業後、PEを含み何度か買収された後、2011年にIPO。
  • 2016年に直営店を全て売却し、現在はフランチャイズ100%の事業形態。
  • 売上は僅かな増加傾向で、営業利益率は30%、当期純利益率は20%程度を推移。
  • 最も大きく売上が伸びているのは、ダンキンの米国事業。ここが成長ドライバーか。
  • 他ダンキンの米国外、Buskinは米国内外共に規模が小さく、成長も限定的。
  • 一方、QSRは競争環境も激しく、例えばマクドナルドやスターバックス、タコベル等にブランド価値含めて優位性があるかは疑問
  • 一株当たり配当額は増加傾向で8年連続増配も、利回りは減少傾向で、直近で2.4%程度。

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