今回は、「バンガードが運営する高配当株を集めたETF【VYM】。配当利回り や構成銘柄の分析も」について、書いていきたいと思います!
【VYM】の株価推移
VYMの株価は、リーマンショック後の底からコロナショック前のピークまで、4倍に増加しています。コロナショックから値を戻したものの、ピークよりまだ22%低い水準です。
昨日日本では、東証一部上場のアパレル業界のレナウン社が民事再生をしたニュースがありましたが、アメリカでも、今後未上場はもちろん、上場企業でもChapter 11を出す会社が出てくる可能性が高いです。加えて、コロナの第二波がアメリカを襲い、経済の回復が遅れる可能性もあります。
ここから2番底を目指していくのかは誰にも分かりませんが、その可能性も考え、手元キャッシュを確保しながら投資したいところですね。
【VYM】のポートフォリオ構成
次に、VYMのポートフォリオ構成を見ていきましょう。
業種別比率
業種別に見ると、「ヘルスケア」「金融」「消費財」で約半分を占めます。金融は市況にかなり左右される一方、ヘルスケアと消費財は安定的に配当を出す会社が多い印象があります。
次に「テック」と「インフラ」が多いです。テックはグロース株が多いと思ったので意外でしたが、新興ソフトウェアではなく、社歴が長めなハードウェアやインフラ周りを扱う企業が中心でしょう。インフラは、ガスや電力会社が中心で、こちらも業績が非常に安定していると思います。
組入銘柄トップ10
組入順位 | 社名 | 業種 | 配当利回り(2020/5/15) | 連続配当年数 |
1 | Johnson & Johnson | ヘルスケア | 2.75% | 57 |
2 | JP Morgan | 金融 | 4.28% | 9 |
3 | P&G | 消費財 | 2.78% | 63 |
4 | Intel | テック | 2.23% | 6 |
5 | Verizon | テレコム | 4.48% | 13 |
6 | AT&T | テレコム | 7.4% | 35 |
7 | Pfizer | ヘルスケア | 4.1% | 10 |
8 | Merck | ヘルスケア | 3.05% | 9 |
9 | Exxon Mobil | オイル・ガス | 8.23% | 38 |
10 | PepsiCo | 消費財 | 3.07% | 47 |
組入れトップ10銘柄を見ると、さすが知っている銘柄が並びます。
Johnson & Johnson、P&G、AT&T、そしてExxon Mobil、PepsiCoは連続増配企業で、配当銘柄に投資する方には人気がありますよね。
Exxonは利回りが高いですが、原油価格が急落して短期で回復が見込めないことから、しばらく業績が悪化することが予想されます。連続増配が続けられるかは疑問が残ります。
上述したように、「テック」のIntelは、それぞれチップをメインに扱っているという理解です。
AT&TとVerizonは、アメリカのテレコムで1位と2位の会社です。ソフトバンクが親会社の4位Sprintと3位T-Mobileが合併されるので、ここに食い込んで来るのか、はたまた価格競争が激化してAT&TやVerizonの配当が減るのか、要注目だと思います。
【VYM】の一株当たり配当額と利回り
VYMは、現在まで10年連続で増配しています。組成されたのが2006年で、リーマンショックで配当が落ちたため10年に留まっています。
ただ、2010年以降増配を続けていて、利回りも3%を前後しています。コロナショックで株価が落ちたので、現在の利回りは3.8%まで上がっています。
【VYM】の基本情報
経費 | 0.06% |
組入銘柄数 | 393 |
運用総額 | $24B |
トップ10組入銘柄の割合 | 28.1% |
投資カテゴリー | Large・バリュー |
先ず、大事なのは「経費」です。色んな投資本に書いてある共通事項の一つとして、「ETFや投信は経費の安いものを選ぶべし」があります。
Vanguard社は、ETFを作ったBogelさんが創業した会社です。彼の著作を読めば分かりますが、経費を低くすることに並々ならぬ情熱をお持ちですw 0.06%というのは、業界で最安の水準でしょう。
ちなみに、彼の著作は非常に勉強になります。私は読んで彼のファンになりましたw いずれ本の紹介もできればと思います。
投資カテゴリーは、「Large・バリュー」です。つまり、会社規模・時価総額が大きい銘柄で、売上や利益の大きな成長が期待できない一方、利益の多くを事業への投資ではなく配当で株主へ還元する銘柄という理解です。
ちなみに、逆はSmall・グロースで、会社規模・時価総額が小さく、事業へ投資をして規模の拡大を狙う銘柄を指すと考えています。
【VYM】のまとめ
今回は、「バンガードが運営する高配当株を集めたETF【VYM】。配当利回り や構成銘柄の分析も」について、書いてきました。
REIT等市況に大きく左右される銘柄ではなく、ヘルスケア・消費財等、安定した業績・配当を出す企業が多く組入れられている印象です。
【VYM】のまとめ
- リーマンショック後の底からコロナショック前のピークまで株価は4倍に上昇。
- 10年連続配当で、配当利回りは3%前後を行き来。
- 「ヘルスケア」「金融」「消費財」が組入銘柄の約半分を占める。
- 経費は0.06%と低いのは、さすがVanguard。
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